ホウボウに似た魚!?カナガシラ~旬や栄養素と捌き工程~

魚の便利帳食べつくす

どうも、コウヅです。
今回はカナガシラについて書いていこうと思います。
ではとりあえず「ホウボウとカナガシラ食べ比べてみた。~似てる魚の比較~」を読んでいない方の為にカナガシラの写真を載せますね。

横から
上から

ヒレを閉じた状態の姿はホウボウにそっくりですが、胸びれの色がホウボウほどインパクトの無いという感じの見た目ですね。ホウボウの記事でも説明したようにカナガシラも鰭条(キジョウ)と呼ばれる部分が分離独立しており、足のようになっています 。

体長はMAXでも35cmほどなので全体的にホウボウよりも一回り小さいです。防波堤からも釣り上げることのできる魚ですが、水深300メートル程度までの深海にすむこともでき、ホウボウと比べると浅い所に生息していることが分かります。(ホウボウは水深600メートルくらい)


食性もホウボウと全く同じで、エビやカニを好んで食べる肉食ですし、海底を歩きながら餌を探すところまで一緒です。なのでホウボウ狙いの釣りをしているとホウボウに混じって釣れることがよくあります。まぁ僕は釣ったことないんですけどね。


カナガシラは頭部が大きな骨で覆われており、その部分が金槌のようであることから「金頭」と呼ばれるようになったそうです。

また生後100日目に行われる「お食い初め」の際、最もよく使われる魚としても有名です。理由はカナガシラの頭部が固いので、これを食べると頭の骨がしっかりした子に育つという願いが込められているからだそうです。こじ付けもいいとこですね。

旬と栄養素

旬は主に晩秋から初春にかけてです。産卵期は3月から5月にかけてで、白子や真子(卵のこと)が大きくなってくると身に脂が少なく、旨味も落ちてきます。

栄養素としての特徴は…カナガシラの栄養成分表を探したのですが見つかりませんでした。すみません。カナガシラの栄養成分を探しているとだいたいホウボウの栄養成分表が載っており、まぁだいたい同じと考えていいのかなということでホウボウの栄養価ベースで書きます(アバウト)


ホウボウの記事でミネラルは多めだが、ビタミン類はやや少なめと書いたのですが、一つだけ白身魚の割には豊富に含まれているビタミンがありました!それはビタミンB6です。

ビタミンB6は赤身魚に多く含まれている成分なのであり、多くのアミノ酸の再合成を助ける補酵素として働きます。よって、免疫機能の正常な働きの維持、皮膚の抵抗力の増進、脂質の代謝向上など様々な効能があります。しかし、ビタミンB6は過剰摂取すると神経障害を引き起こす可能性があるので気を付けなければなりません。

どのくらい摂取すると危険かと言うと…成人においてビタミンB6摂取の上限値は約50mg、カナガシラ(データはホウボウ)100gに含まれているビタミンB6は0.44mgなので、一日にカナガシラを11キロ363ぐラム食べると危ないです!そんな物好きフードファイターはいないと思うので、みなさん安心して思う存分カナガシラを食べて大丈夫です。

捌き工程

※一応断っておきますが、僕はめちゃめちゃ素人なので「捌き方教えます」という感じでは無く、「YouTubeを駆使して捌き方を見様見真似でやってみたらこんな感じになりました」という体験記的なものという認識で読み進めてもらえると幸いです。(ホントに上手くなるまでこれ毎回書こう。)

まずは鱗を取って内臓を抜きます。
カナガシラの場合はホウボウと異なりトゲトゲしている固いウロコがびっしりあるので、ウロコ取りをする場合ケガしないように気を付けてください。心配な方は軍手かゴム手袋を使うと良いと思います。


ウロコ取りが終われば、肛門部分から頭に向けて包丁を入れてお腹を割り、内臓を出します。この時できるだけ内臓を傷付けないようにお腹の身だけを切る事を意識してください。
そして頭の固い部分を避けて包丁を入れ、頭を落とします。

内臓を出して頭を落とし終われば、内臓が入っていた部分をきれいに洗い流します。
この時背骨に血合いが付いているので、ブラシ(使い終わった歯ブラシとかでOK)でこすってきれいにしてください。

続いて三枚おろしにします。カナガシラのような丸っこい身をした魚は大名おろしと呼ばれるおろし方をします(人によります)。仰々しい名前ですが一般的な三枚おろしより簡単です。

一般的な三枚おろしは腹側と背中側の両方から背骨まで包丁を入れて最後に中骨身を切り離す。と言った工程ですが、大名おろしは初めから中骨身を切り離しにかかります。

背骨に沿って包丁を入れ、思い切って一太刀でおろしていきます。普通の三枚おろしよりちょっと骨に身が残りますが、気にしたら負けです。

気にしたら…負け…

次に腹骨を剝いていきます。
腹骨を剝くときは一旦腹骨と血合い骨の接合部を断ち切っていかなければなりません。

接合部を断ち切ったら、腹骨に沿ってできるだけ薄ーく身から腹骨を剝き取ります。 が、ホウボウ同様カナガシラも腹身がかなり薄く僕の技術力ではほとんど身が残らなかったので腹身もほぼ削ぎ落しちゃいました。

次は血合い骨を除去していきます。今回も身を割って取り除いていきます。
カナガシラは中骨の入り方が特殊で、身に対して真っすぐ入っておらず、腹部分までしか入っていませんでした。
なので血合い骨を除去すると変な形の柵(全く骨の入っていない状態の身)になってしまいました。

けっこうミスった

まぁ初めて捌く魚なので多めに見てください。
次に皮を引いていきます。皮引きは柵の端から2cmくらいの部分に皮を切断しない程度に包丁を入れます。

そのまま刃を身のたくさん残っている方に向け、包丁をまな板とほぼ平行に傾けて皮から身を剥がすように削いでいきます。この時、包丁を滑らすと同時に端から2cmの部分をもって包丁の刃と反対方向に引っ張ると上手くいきます!

皮と身の間には旨味のある脂がたくさんあるので上手くなったらギリギリを責めるとおいしいお刺身が作れます。目安としては銀色の部分がたくさん残っていると上手く引けたと思っています。
後は切って盛り付ければ完成です。

ホウボウより身の色が薄い

実食!

カナガシラの食感は柔らかくしっとりした感じでした。一口目でかなり衝撃を受けるくらい甘味が強い魚でほのかに甘い香りもするとても上品な味わいでした。
鮮魚店のおばちゃん曰く「かなりいいサイズのカナガシラ」らしいのでここまで美味しかったのではないかと思います。

魚の便利帳記入

みなさんおなじみ魚の便利帳

では第7種類目を記入致します。※魚の便利帳300種全部食べようという設定です。
ま、ホウボウが載って無かったんでカナガシラも無いですよね(知ってた)
描きまーす(ヤケクソ)

では次回、白子チャレンジ(!?)を書きますので、よろしければ是非そちらもご覧ください~。

記事を書いている人

魚好き。見るのも釣るのも捌くのも食べるのも。
色んな珍しい魚を食べていると突然「魚好きを増やしたい」と思い立ち、ブログや魚会を開き密かに活動中。
師匠は「気まぐれクックかねこさん」(ただの視聴者です)
みんな、魚たべよ!

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