あなたは甘エビの旨さを知らない~旬・栄養素と甘さの秘密~

珍味

どうも、コウヅです。
先日行きつけの鮮魚店に行ったら甘エビ特大トレイ一杯で250円と破格の値段で売っていたので即買いしてきました。
海産物で一番甘いと噂の甘エビ。その旨さの秘密と、いつも捨てていたであろう「あの部分」が実は一番旨いんだよという話をしていきます。

集合体恐怖症の方すみません…

甘エビは正式名称?

甘エビって基本「甘エビ」としか呼ばれないから正式名称なのかなと思われがちですが、結論から言うと正式名称は別にあります。甘エビの正式名称は「ホッコクアカエビ」。聞いたことないでしょ?(笑)

甘エビは主に北海道で水揚げされる(シェア7割)寒い地域に生息するエビなので、北国赤海老と呼ばれたのでしょう。通ぶりたい人は寿司屋などで「大将!ホッコクアカエビ一貫!」と叫んでみてはいかがでしょうか

逆に甘エビと言う名前はあのとろけるような甘さから命名されたという説が有力だそうです。まぁでしょうねって感じですよね(笑)

新鮮すぎる甘エビは甘くない!?

これはかなり意外な事実なのですが、実は採れたての超新鮮な甘エビはあまり甘く無く、食感もトロっとした柔らかというよりプリプリで弾力のある食感なのです。

ではなぜ私たちが食べる甘エビはあんなに甘いのでしょうか

それは甘エビの持つ消化酵素が原因のようです。甘エビは死後しばらくすると、その消化酵素がなんと自らを分解し始めるのです!そして分解されたことにより、身はトロっと柔らかくなり、甘味の強い旨味成分が発生するという訳なのです

魚介類は新鮮が一番!と思っているそこのあなた。実はこう言った理由で新鮮な魚をあえて2~3日寝かせる熟成魚」が巷では流行っているんです。血抜きや神経締めなどしっかり処理して温度管理も徹底しなければなりませんが、旨味が増幅されてめちゃくちゃ美味しくなるみたいです。新鮮な魚が手に入った際は是非試してみて下さい!

甘エビの旬

甘エビの旬は主に晩秋からの間です。しかし、日本の甘エビシェア7割を誇る北海道はちょうどその時期に流氷が迫ってきており、漁ができません。なので流氷が離れた3月から5月辺りが最も水揚げ量が多くなり、旬とされています。

一方北陸では7,8月に休漁期間が設定されてあり、その期間が明けた9月から10月が旬とも言われています。

基本的に甘エビは通年美味しいので、とりあえずたくさん取れる時期を旬と言っているように思えます(笑)

甘エビの栄養素

甘エビはかなりの高タンパク低脂質食品。とりのササミと比較しても遜色ないほどです。

「甘エビの甘さは消化酵素によって分解されたから」と先ほど説明しましたが、そもそも甘エビのタンパク質を構成するアミノ酸(グリシン、アラニン、アルギニン、プロリン…)がいずれも甘味を引き出す成分です。よって分解された時にあれほどの甘味が出たのです。

炭水化物以外であれほどの甘味が味わえるのは貴重ですよね!ダイエット中の方は間食に甘エビでもいかがですか(余計なお世話)

しかし、甘エビの栄養価にそこそこ詳しい人は「甘エビにはコレステロールが多く含まれているからダイエット中の人に勧めるのは安易ではないか」と反論してくるかもしれません(そんなやついない)。

ですが心配無用です。甘エビには血中コレステロールを低減させるタウリンも豊富に含まれる為、相殺されるので実質コレステロールは無いに等しいです。すみません、無いは流石に言い過ぎでした

また、タウリンはコレステロールを低減させるだけでなく、血圧を下げたり肝機能障害を改善したりと酒飲みの強い味方でもあります。甘エビバンザイですね。

甘エビの食べ方

ほとんど解説は不要かと思いますが、一応食べ方を紹介しておきます。

1、卵を取る
もし甘エビのお腹に緑色のつぶつぶがある場合、それは甘エビの卵であり立派な珍味なので、大切に取っておきましょう
親指の爪を使ってエビの腹を軽くえぐるように押し出すと簡単に取れます。

2、頭を取って殻を剥く
頭を取る時は、身と頭の接合部を握って軽く捻ると簡単に取れます。ここで最も大切なのが、「頭は絶対に捨てずにとっておくこと」です。
いいですか、絶対にですよ

集合体恐怖症の方、、、何度もすみません。あと一回このような画像が出てきます。

続いて殻を剥きます。取った頭側の部分から順番に殻と身の間に爪を入れて剥いていきます。綺麗に剥きたい場合はお腹側に一筋切れ込みを入れるとやりやすいです。

上級編の頭ありVer.

一番旨いのはあの部分…(酒飲み目線)

今回この記事で最も伝えたかった話です。冒頭から引っ張ってきましたが、あの部分とはずばり「甘エビの頭部」です。甘エビの頭部にはたっぷりと海老味噌がつまっており、物によっては内子(産卵前の卵)も入っていてまさに旨味の宝庫!

この甘エビの頭部に少量の塩を含めた片栗粉をまぶしてから揚げにします。揚げたての頭部はカリッカリの食感で殻も全く気になりません。

噛むと同時に濃厚なコクのある味噌ジュワ―っと溢れ出てきてビールのあてに最高です。

集合体…以下省略。

私は甘エビの本体よりもこの「頭から揚げ」いや、「エビ味噌から揚げ」の方が楽しみなくらい大好きな一品です。
もう一度言いますが、甘エビの頭は絶対に捨ててはなりません。

魚の便利帳記入

皆さんおなじみ魚の便利帳

では19種類目を記入致します。 ※魚の便利帳300種全部食べようという設定です 。

では次回、「クリガニ/栗蟹のお得さを語る 旬・安さの秘密・毛ガニとの違い」です。
かなりおススメの海産物なので是非ご覧ください!

記事を書いている人
kozu@soichiro

魚好き。見るのも釣るのも捌くのも食べるのも。
色んな珍しい魚を食べていると突然「魚好きを増やしたい」と思い立ち、ブログや魚会を開き密かに活動中。
師匠は「気まぐれクックかねこさん」(ただの視聴者です)
みんな、魚たべよ!

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