どうもコウヅです。
近年東京湾奥の堤防でもよく釣れ出しているタチウオ。
メタルジグやルアーで狙う人も多いのですが、その独特な体形と泳ぎ方から普通の誘い方だと釣れにくく、逆に初心者の方がよく釣れてしまうというのもこの魚の特徴です(経験談)。
そんなタチウオの生態を知って、どうすれば釣果を上げられるのかを論理的かつ分かりやすく解説します。
また、タチウオが釣れた後のさばき方・料理方法も載せておきますので、よかったら参考にしてみてください。
東京湾の堤防からタチウオを狙える時期と時間帯
タチウオが釣れる時期
タチウオは船からであれば年中釣れる魚です。
しかし、堤防から釣るとなると接岸する時期でなければ釣ることができません。
タチウオが接岸する時期は地域によって差があるのですが、東京湾ではだいたい8月~11月頃に堤防でも釣れ出します。
近年では温暖化の原因か接岸時期が長くなってきており、7月や年末にも東京湾でタチウオの釣果情報が上がってきていたりします。
タチウオが接岸する理由はイワシやアジなどのベイトを追ってきているからです。
なので、日中ファミリーフィッシングやカップルでサビキをしている人達がイワシやアジを爆釣してたりすると、「今日の夜はタチウオチャンス!!」と心の中で叫びましょう。(声に出してもいいですが責任は取りません。)
タチウオの狙える時間帯
タチウオは基本夜行性です。日中は深場に移動するため堤防から狙うのは難しいでしょう。
夜になると接岸してきて堤防からでも狙えるのですが、最も活性が上がって釣れる確率が高くなるのはやはり日の入りと日の出の時間帯。いわゆる「マズメ」の時間帯です。
夜中は浅瀬のボトム(底)にいることが多いタチウオですが、マズメの時間帯には中層~表層にいることが多く、場合によってはボイル(水面まで追い詰められた小魚が海から飛び出ること)することもあるようです。
青物やシーバスならわかりますが、タチウオがボイルするなんてびっくりですよね。中には水面から飛び出るタチウオなんかもいるんですかね? 海面からタチウオが飛び出して来たら…ちょっとしたホラーですね…。
ちょっと話がそれましたが、タチウオは時間帯によって狙う深さを変えていくことが釣果UPのポイントです!
手っ取り早く釣りたい人は早朝か夕方に表層を狙うと最も効率よくタチウオが釣れます。
タチウオの釣り方~独特の捕食方法がポイント!~
タチウオの独特な泳ぎ方と捕食法
タチウオを水族館で見たことありますか?あいつらホントに立って泳いでいるんですよ!
泳ぎ方は普通の魚のように体全体を使って泳ぐのではなく、背びれだけをくねらせてバランスをとってその場にとどまっています。
移動する際は横向きで泳ぐこともあるみたいですけどね。
そしてタチウオを釣る際に重要なのがその独特な遊泳からの捕食方法。
基本的に捕食スイッチの入っているタチウオは立って泳いでおり、頭上を通り過ぎる小魚を下から襲います。
タチウオは一般的な魚と違って横に追いかけて食べるのが苦手なので、ルアー釣りをする際はあまり早く左右に動かしすぎるとせっかく下から狙っていても食い損ねてしまいます。
また、タチウオは魚には珍しくバックして泳ぐこともできる魚なので、弱ってゆっくり落ちている魚には食べ損ねてもバックしてもう一度捕食しに行くのです。
タチウオの泳ぎ方と捕食方法を考慮して論理的に導き出したタチウオの釣り方
大層なタイトルで読者を釣ってみました笑
上の章で学んだ知識を生かし、僕なりに結論を出したタチウオの釣り方は以下になります。
『タチウオを狙う際のルアーはスライド小さめで縦にゆっくり落ちるものを使い、大きめのアクションは避けて小さく少しずつ上に上がっていくアクションで誘うのが効果的だと言えるでしょう。』
タチウオは釣り初心者の方がよく釣れるというのは、玄人のキビキビしたアクションより初心者のぎこちないアクションの方がタチウオには向いているからなんでしょうね。
タチウオの捕食シーンが分かりやすく映っている映像がありましたので載せておきます。
出典:釣場速報(つりそく)
知るほどに面白い。タチウオという魚
釣り方をマスターしていただいた皆様に、さらなるタチウオマニアへの道を進んでいただくためにタチウオのさまざまな面白(?)豆知識を紹介いたします。
タチウオはマニュキュアの原料
タチウオとマニュキュアの関係性を知っている方はすでにかなりのタチウオマニア。
そう、マニュキュアの原料にはタチウオが使用されているのです。
触ったことのある方はお気付きかもしれませんがタチウオにはウロコがありません。ウロコの代わりに銀色の薄い膜が体を覆っています。
この銀色の薄い膜は『グアニン箔』というのですが、このグアニン箔がマニュキュアの原料となっているんです。
多分マニュキュアを使用している大半の方がこの事実を知らないと思うんですが、もしこのことが広まったら…マニュキュアの売り上げはガクンと落ちるでしょうね。
魚好きの僕ですら彼女が魚の体表成分を爪に塗りたくっていると考えるとちょっと嫌ですもん笑
まぁ今は科学技術が発展してもっと良い原料が使用されつつあるようです。よかったですね(?)
ただしまだ使用されていることもあるので、原材料「グアニン」と書かれていれば、、、タチウオに感謝しながらおしゃれを楽しみましょう。
タチウオ独特の計測法。別名は「ドラゴン」
タチウオは細長い魚なので、計測するときは長さより幅を重視します。
~cmのタチウオを釣ったよ!と言っているのはまだまだ素人で、タチウオマニアは「指5本のタチウオ釣った」という表現をします。
この指何本というのはタチウオに対して手を平行に置いてタチウオの幅が指何本分かという図り方をしています。
だいたい指4本以上だと立派なタチウオだと認められます(体感) 指6本以上だとその迫力から「ドラゴン」と呼ばれたりします。
出典:イチバン・エイト
ただし人の指にはかなり個人差があるので比較的小さいドラゴンも存在します笑
タチウオの由来は『立って泳ぐ』or『刀っぽい』論争
論争になってるかどうかはしりませんが…タチウオの名前には2つの由来があります。
1つ目『立って泳ぐから』
由来の一つ目はタチウオの泳ぐ様子によるものです。タチウオの釣り方でも説明しましたが、タチウオは頭を上にして水面に対して垂直の状態で泳いでいます。その様子を見た昔の人は「この魚、立って泳いどる!」「立って泳ぐ魚!タチ(立)ウオ(魚)じゃ~!!」と言ってタチウオと名付けられたとか。(多々妄想含みます。)
2つ目『刀っぽいから』
由来の二つ目はタチウオの見た目によるものです。銀色に輝く細長く平べったい体はまさしく刀そのもの。しかもぶっとい刀である太刀にそっくりです。これを見た昔の人は「なんじゃこれ!刀が海に浮いとる!」「違う、刀じゃない!こいつは魚じゃ!ぶっとい刀のような魚、タチ(太刀)ウオ(魚)じゃ~!!」と言ってタチウオと名付けられたとか。(略)
どっちが正しい??
正式には決まっていませんが、僕は「刀っぽい説」が有力かなと思います。
まずそもそもスーパーや鮮魚店でタチウオの漢字として多く使われているのが「太刀魚」ですよね。「立魚」って書かれたラベルを僕は見たことがありません。
また、英語では湾曲した刀である「カットラス」に似ていることからカットラスフィッシュとも呼ばれています。
カットラス 出典:AMAZON.co.jp
つまり英語でもほぼ太刀魚と同じ意味で呼ばれているので、ここでの結論は太刀魚が正しい由来であるとします。
太刀魚の旬・栄養素
旬
タチウオは年間を通してあまり味や身質に大きな変化のない魚です。
が、あえて旬と言うならば7月~10月あたりの夏~秋にかけてが最も脂がのって美味しいです。
しかも嬉しいことに、この時期はちょうど堤防からタチウオが釣れるシーズンと重なります。
つまり堤防から釣れたタチウオはいつもより美味しいのです!
皆さんぜひタチウオ釣りに出かけましょう。
栄養素
タチウオは白身魚には珍しくタンパク質よりも脂肪分の方が多い魚です。
脂肪分というとあまり健康にいいイメージないと思いますが、魚の脂肪分は生活習慣病を予防するDHAやEPAを豊富に含んでいるので、むしろめちゃくちゃ健康にいいです。
DHAやEPAは血液中の悪玉コレステロールや中性脂肪を減らし、血液の循環をよくする効果があるので、3大成人病である がん・脳卒中・心筋梗塞の予防につながります。
また、最近注目されているビタミンDが豊富なのも特徴的。
ビタミンDは骨や歯の形成に欠かせないビタミンであり、特に成長過程の子供や骨粗しょう症などに悩んでいるお年寄りには必要不可欠な栄養素。
しかもビタミンDは脂溶性(脂に溶け込む)ビタミンなので脂肪分の多いタチウオとは相性抜群。
タチウオから滴る脂は一滴残らず舐めまわしましょう。
魚の便利帳記入
では31種類目を記入致します。※魚の便利帳300種全部食べようという設定です 。
最後までお読みいただきありがとうございました!!
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