どうも、コウヅです。
突然ですが、「ミル貝」と言ったらどんなものを思い出すでしょうか。
おそらくですが、白くて長ーい卑猥な形をしたものが貝殻からはみ出ている貝を想像していると思います。
しかし、それは「ナミガイ(通称白ミル貝)」という貝で、実は「本ミル貝」と呼ばれている本物のミル貝は別に存在するのです。
本ミル貝とは
本ミル貝と呼ばれている貝は正式名称をミルクイと言います。
こんな見た目をしています。
白ミル貝とは別種
皆さんが(きっと)最初に想像した「白ミル貝」のちょっとあそこが縮こまった色違い版っていう感じですね。
しかし、白ミル貝とは縁もゆかりもない全くの別種なのです。共通点はどちらも貝であるという事くらい。
逆に本ミル貝と近い種には「ハマグリ」や「ホッキ貝」などが挙げられます。
確かにホッキ貝とは貝殻がかなり似ている気がします。
実は超高級貝!
本ミル貝は大衆居酒屋や、スーパー・並みの鮮魚店ではほとんど見ることのできない超高級食材です。
二枚貝では最高級品の一つとしても知られるほどであり、また基本的にお刺身で食べるのはニョロっと出ている水管部分だけなので、1個体から取れる刺身はかなり少なくなります。
生食の可食部(食べる部分)だけで考えるとキロ単価はアワビをも超えるでしょう。
貝殻は開きっぱなしなの?
アサリの砂抜きなどを行った事がある人は分かると思いますが、貝が水管を伸ばすときは貝殻が開いた状態になっています。
ではこの「常時水管伸ばし状態」の本ミル貝はずっと貝殻が開きっぱなしなのでしょうか。
答えはNOです。
本ミル貝は貝殻を完全に閉じた状態にしても水管をつぶさない為の隙間があります。
なので水管が出っぱなしでもぴったりと貝殻を閉じることができるのです。
ちなみにこの水管部分は常に外に出っぱなしであるため様々な海藻がくっつきます。
その中のミルと呼ばれる海藻がくっついている様子を見て「貝がミルを食べている!」と思った昔の人によって「ミルクイ」と名付けられたそうです。※実際に海藻は食べません。昔の人お茶目!
旬と栄養素
本ミル貝の旬
本ミル貝の旬は冬と春の主に2回あると言われています。
基本的に貝の旬は産卵期に大きく影響されるのですが、本ミル貝の産卵期は生息地や個体によってかなりばらつきがあるため一概に旬の時期を決めにくいのです。
その中でも水温が下がる冬場の時期は水管部分の甘味が増すので、お刺身にして最も美味しくなる時期は12~2月だと言えるでしょう。
本ミル貝の栄養素
本ミル貝の栄養素として特徴的なのは、超高タンパク低脂質な点です。
そもそも貝類は総じて高タンパク低脂質の食材なのですが、本ミル貝はその中でも頭一つ飛び抜けています。
ホタテ貝と比べても脂質は2分の1以下です。ダイエット中の方は是非。
また悪性の貧血予防や肩こり解消に効果があるビタミンB12も豊富に含まれています。
このビタミンB12と言うのは野菜からはほとんど摂取することができない貴重なビタミンなんです。
本ミル貝には貧血予防に効果的な鉄分やカリウムなどのミネラルも豊富に含まれているので、友人に貧血気味の方がいる場合は「定期的に本ミル貝食べたら?」と言ってあげて下さい。
ただし金持ちの友人に限ります。
捌き方
※一応断っておきますが、僕はめちゃめちゃ素人なので「捌き方教えます」という感じでは無く、「YouTubeを駆使して捌き方を見様見真似でやってみたらこんな感じになりました」という体験記的なものという認識で読み進めてもらえると幸いです。(ホントに上手くなるまでこれ毎回書こう。)
1、まずは貝柱を外します。
本ミル貝の貝柱は2か所あるので、その2か所を薄めのナイフで切っていきます
貝の開いている部分からナイフを入れて、貝殻にそってなぞるように貝柱を外していきます。断ち切った時、一気に水が溢れてくる場合があるので気を付けてください!
貝を開き終わるともう片方の貝柱も切って貝殻と身を分離させます。
2、身と内臓を切り離す
では次に身と内臓を切り離していきます。構造はこのようになっています。
分離させるとこんな感じ
内臓と身は手で引っ張れば簡単に分離しますよ!
3、水管の皮を剥ぐ
お刺身のメイン部分「水管」の皮を剥ぎます。
まずは皮を剥ぎやすくするため、熱湯にくぐらせます。10秒くらいでいいです。
それを冷水で冷まして黒い皮をむいていきます。
白ミル貝と違ってここを剥くのがすごく大変なんです。 。。皮はもろもろ崩れるし、爪の中にもろもろの皮が入ってくるし。
と文句を言ってるうちに剥き終わりました。
4、水管を開く
水管部分の真ん中に包丁を入れて半分に割って開きます。この時完全に切り離すのではなく、開くというイメージで切っていって下さい。水管の中には泥や砂が入っている可能性が高いのできれいに水洗いし、几帳面な人は塩もみもしてください。
綺麗に洗ったら、後は食べやすい大きさに切って盛り付ければ完成です。
実食!
本ミル貝は白ミル貝に比べてかなりしっかりとした歯ごたえをしていました。
コリコリ食感が大好きな方は厚めでも良いと思いますが、基本的には薄くスライスするのをおすすめします。
味わいは噛めば噛むほどほのかな甘みと旨味が出てきます。ですが、白ミル貝に比べると甘さが薄い印象でした。
そしてほのかに磯臭さがあったので好き嫌いは分かれるかもしれません。僕は全然大丈夫でしたが、ぶっちゃけ白ミル貝の方が旨かったです。
魚の便利帳記入
では22種類目を記入致します。※魚の便利帳300種全部食べようという設定です 。
次回は「人間の血!?が出る貝 赤貝~旬・栄養素・捌き方~」です。お楽しみに~
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