似てるタイ 真鯛・血鯛・連子鯛の見分け方・旬・味・値段を徹底比較

食べ比べ

どうもコウヅです。

今回は鯛御三家と呼ばれている「マダイ」「チダイ(チコダイ)」「キダイ(レンコ鯛)」の徹底比較を行いたいと思います。

スーパーで見かけた「チダイ」と書いてある小さめの安い鯛。横にはよく似た「キダイ」と書かれた鯛。

「チダイは真鯛の小さいやつでしょ?で、キダイは…真鯛とどう違うの?」と思った主婦の方は大勢いると思います。

実はチダイもキダイも真鯛とは完全に別種なんです。しかも旬が真鯛とは真逆

旬の時期でない鯛は身が痩せていたり脂の乗りが悪く「あれ…全然美味しくない。はずれの鯛引いてしまったかぁ」となることが多いです。

しかし、それぞれの旬の時期を知ってちゃんと見分けられるようになれば、はずれの鯛を引く事なく年中美味しい鯛を食べる事ができるのです。

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真鯛・チダイ・キダイの見分け方

まず、真鯛・チダイ・キダイを写真で比較してみましょう。

真鯛
チダイ
キダイ

まぁ違うっちゃ違うけどサイズとか個体差の問題じゃない?と思ってしまうほどの違いしかないですね。

しかし、真鯛・チダイ・キダイ、それぞれ見分ける際のポイントははっきりしているのです。

真鯛の特徴

真鯛を特定するには2つ注目するポイントがあります。

①アイシャドウ

真鯛には目の上に青いアイシャドウのような模様が入っています。上の写真で見てもらえば分かるように他の鯛にはアイシャドウはありません。鮮度がいいとはっきりしているのですが、写真のものだと少し分かりにくいかも…

②尾びれの黒い縁

真鯛のもう一つの特徴として、尾ひれに黒い縁があります。これも他の鯛にはない特徴ですね。

チダイの特徴

①エラブタの赤い縁

チダイは他の鯛と異なり、エラブタの縁が血で滲んでいるかのように赤くなっています。
この特徴から血鯛=チダイという名前が付いたと言われています。


キダイの特徴

①体色が黄色っぽい

キダイは他の鯛に比べて体色が明るく、赤色と言うよりピンクや朱色に近いです。口元や目元、またヒレの付け根などに黄色い部分が目立ち、体にも淡く黄色い部分が所々見られます。

②体に青斑点が無い

真鯛・チダイには背中に青斑点があるのですが、キダイにはそれがありません。

これで見分け方はバッチリです!

真鯛・チダイ・キダイ の生態

性別が変わる

真鯛では良く知られている話ですが、チダイ・キダイも成長によって性別が変わります。

何と生まれた時はみんなメスらしいです。そして成長するにつれて精巣が発達していき幼魚の時期は両性を持つようになります。

まぁ人間でいう所の小さい時は男の子か女の子か見分けつきにくいみたいな感じですかね(多分違う)

そして真鯛とチダイはここからオス・メスほぼ半々に分かれていくそうですが、キダイに関しては成長するにつれてオスの割合が増えていくようです。

一説によると大型のキダイは約8割がオスだとか。そんなおっさん社会やだなぁ…

なので白子を食べたい方は大型のキダイを狙ってみるといいかもしれませんね!

鯛は一匹狼?

真鯛は幼魚時代は群れで行動することが多いですが、成熟するとほとんどが単独で行動しています。

確かに真鯛がイワシやブリのような大群で泳いでる映像は見た事ないですもんね。

一方チダイ・キダイはほとんどが群れで行動するので、釣り船で群れにあたった時は爆釣します。

キダイに至っては連続で釣れ過ぎて別名「連子鯛(レンコダイ)」と呼ばれてますからね

通称「白身の王様」とは扱いが雲泥の差です(笑)

最大サイズは倍違う

真鯛はお相撲さんが優勝した時にかかげているようなとても大きなものもいます。

最大で1メートルを超え寿命は20年以上と言われています。

一方チダイ・キダイは姿こそ似ていますが、最大サイズでも40cmほど。寿命は約8年です。

なので見分け方が分からなくても50cm以上の大きな鯛は間違いなく真鯛なのです

旬や味の違い

旬の違い

真鯛の旬はご存知でしょうか。(唐突)

真鯛の旬は主にで、特に3~4月頃は産卵の為に脂肪分や栄養を蓄えており、身に脂がたっぷり乗った最も美味しい鯛が食べられます。

この時期の産卵を控えた鯛の事を桜鯛と呼び、ピンク色のとても美しい体色をしています。

また、実はあまり知られていませんが晩秋~冬第二の旬と言われており、美味しい真鯛が食べられます。

つまり、夏以外は美味しい真鯛を食べられるという事になります。

しかし、生粋の鯛好きはこう言います。「真夏にもキンキンに冷えた美味しい鯛の刺身が喰いたい」と。

そんな鯛好きさんに朗報。何を隠そう今回紹介しているチダイとキダイは夏に旬が来るのです。

何と都合のいい事実なんでしょうか。世の中上手くできてるもんですね。

味の違い

「でもチダイとキダイなんてしょせん真鯛の代用品でしょ?」という声もあるかもしれません。

という事でチダイやキダイは真鯛と姿が似ているだけなのか、それとも味も似ているのか比較してみました。

①食感の違い

まずは食感の違いです。

真鯛はしっかりした歯ごたえが特徴的な魚ですが、チダイ・キダイはかなり柔らかくネットリしています

チダイ・キダイは少し水分量が多くちょっと水っぽいです。なので生で食べる場合は昆布締めをするとより美味しく食べられます。

熱を通せばある程度水分も飛びますし硬くなりにくいという特徴があるので、焼き魚や鯛飯にするとほとんど真鯛と変わりません。

②旨味の違い

真鯛は「腐っても鯛」と言われるほど旨味の強い魚です。一方チダイ・キダイの旨味はそこそこなのですがどちらも優しい甘さが特徴的です。

骨や頭などのアラからも同様に鯛は濃厚な旨味のある出汁。チダイ・キダイは優しい甘味のある出汁が出ます。

個人的にはキダイよりもチダイの方が味の濃い出汁が出て美味しかったですね。

③皮の違い

真鯛・チダイ・キダイはいずれも皮目に旨味が多く存在するのですが、真鯛の皮はけっこう分厚く、湯引きしても口に残る事が多いです。なのでしっかりめに炙って食べる事をおススメします

一方キダイの皮は分厚いのですが、火を通すと柔らかくなるので皮付で湯引いて食べると程よい食感と旨味を堪能できます。

チダイの皮は真鯛・キダイに比べて薄いので軽く湯引くとしっかり火が通り柔らかくなるので、チダイは湯引くと全く皮の存在が気になりません。

ですが個人的には皮付きの炙りがダントツおススメです!皮を引いたあっさりめの刺身からは想像できないほどジューシーで魚汁溢れる一品になります!

④結論

比較した結果、確かに真鯛に比べてチダイ・キダイの味は相対的に少し劣るとは思います。

しかし、真鯛には無いねっとりとした柔らかな食感・優しい甘味などがあり一概に優劣をつけるのもナンセンスな気がしました。

みんな違ってみんないいのです。そういう曖昧な結論で許してください。

値段の違い

見分け方、味の違いはまぁわかったと。じゃあチダイ・キダイは真鯛に比べてどれくらいお得に買えるものなのかと。そのお得さによっては買ってやらんでもないぞ。というのが大半の意見かと思います。

そこで豊洲市場における真鯛・チダイ・キダイそれぞれの卸売価格で比較してみました。(年間平均)

キダイは1キロ当たり約600円チダイは1キロ当たり約700円真鯛は1キロ当たり約1100円です。(GD Freak! 事実に基づく至思考のために参照:https://jp.gdfreak.com)

この差を大きいと取るか小さいと取るかは人それぞれかと思いますが、チダイは真鯛の3分の2程度、キダイに関してはほぼ半額で買えると考えたら結構お得なんじゃないかなと思いますね。

飯テロ~美しいお刺身画像~

では、美味しそうな画像と共にお別れしたいと思います。

まずは真鯛

続いてチダイ

最後にキダイです。

では次回、「ふるさと納税でマグロが一匹届いた件 ~マグロの臓器(心臓・胃袋・肝)食べつくし~」です。お楽しみに~

記事を書いている人

魚好き。見るのも釣るのも捌くのも食べるのも。
色んな珍しい魚を食べていると突然「魚好きを増やしたい」と思い立ち、ブログや魚会を開き密かに活動中。
師匠は「気まぐれクックかねこさん」(ただの視聴者です)
みんな、魚たべよ!

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