ルフィと同じ異名を持つ魚。夏の四皇魚「イサキ」 ~旬・栄養素・さばき方~

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どうもコウヅです。

あの大人気漫画「ワンピース」の主人公、麦わらのルフィとイサキが同じ異名ってどういうこと??

と思っている方が大半かと思われます。これにはイサキの美味しい旬の時期が関係しており、「ある時期」に限ってはイサキにも通り名が付くんです!しかも別名はカジヤゴロシ。その由来とは…

3分でさばく【イサキ】捌き動画 ~最後におまけ付き~

麦わらのイサキ!?

イサキにもルフィと同じ「麦わら」の異名が付く時期があるのです。

イサキは初夏に旬を迎えその時期がちょうど麦の収穫期と重なることから、初夏のイサキのことを通称「麦わらイサキ」と呼びます。(主に和歌山)

麦わらイサキは濃厚で甘みのある脂がたっぷりのっており、適度な磯の香がよりいっそう食欲をそそります。

実は「麦わら」の異名が付く魚はもう一種類いるのです。

その魚は白身の王様「鯛」。初夏には「麦わら鯛」と呼ばれているのです。

しかし、その意味はイサキとは真逆で、「初夏の鯛は脂が少なく全然美味しくない」という意味らしいです。

麦わらイサキは買っても麦わら鯛は買わないように注意してくださいね!

カジヤゴロシのイサキ

なんとも物騒な名前を付けられたイサキですが、この名前には先人から我々現代人へ、イサキを食べる際の注意喚起のメッセージを含めた実に深~い名前だったのです。

昔和歌山県の鍛冶屋が大好きなイサキを食べていると、その骨がのどに突き刺さってしまったのです。

アジやイワシと違いイサキの骨は恐ろしく頑丈で、なんとその鍛冶屋は刺さったイサキの骨が原因で亡くなってしまったそうです。

カジヤゴロシという異名は「イサキの骨は想像以上に硬いから食べるときは気をつけろよ。」という先人が命をかけて残した我々現代人へのありがた~いメッセージなのです。

みなさんも鍛冶屋の二の舞にならないようイサキを食べる際は細心の注意を払って食べましょうね。

夏の四皇魚

魚が美味しい季節は「」というイメージを持っている方は多いと思います。

確かに寒ブリやヒラメ、アンコウなど冬に旨い魚はたくさんいます。

しかし、実は夏こそ食べてほしい夏に旬を迎える魚ってけっこういるんですよ。

その中でも特におすすめな夏の代表魚と言われている魚を4種紹介し、勝手に夏の四皇魚とさせていただきます。

まずは真夏の大衆魚スズキ

言わずと知れた親しみやすい名前で有名なスズキ。動物の森では釣れたら残念な魚扱いされていますがとんでもない!!

現実世界ではスズキ専用の釣り竿やルアーなどが店内にびっしりと置かれているほど釣り人が求めて止まない魚です。

クセのないキレイな白身で、煮ても焼いても刺身でもなんでも旨い魚。近年の値が上がっており夏のスズキはもはや高級魚の部類です。

続いては砂浜の女王キス

その白く透き通った美しい魚体から「砂浜の女王」の異名を持つキス

夏の砂浜釣りの定番ですが、女王はその美しい体に似合わずキモいゴカイを好んで食べるという裏の一面も。キスのイメージを守るためにも釣り人以外にはこの事実を伝えない方良いでしょう。

キスといえばやはり天ぷら!ふわっふわのキス天はキンキンに冷えたそうめんのお供にぴったりです。

3匹目はマゴチ

ちょっとマイナーな魚かもしれませんが、これは是非とも食べていただきたい魚

夏に旬を迎え、その身はしっかりとした弾力があり噛めば噛むほど旨味があふれ出てくるという特徴から「夏のフグ」とも呼ばれています。

とてもフグに近い身質・味わいなのでフグのてっさのように「薄造り」にしていただくのがベストでしょう。

そして4匹目がイサキ

上でも述べたように初夏に最盛期を迎え最も脂がのり美味しいです。

さらに旬のイサキは卵や白子を持っており、この白子がまさに絶品!

さっと熱湯にくぐらせて白子ポン酢、グリルで焼いて焼き白子、からっと揚げて白子天ぷらなんかもいいでしょう。

夏のイサキは楽しみ方無限大です。

以上が僕の選んだ夏の四皇魚です。もちろん異論は認めます。

高級ブランドイサキ

魚には産地や決められた規格をクリアすることによってブランド化する「ブランド魚」が存在します。

例えば大分の関アジ、宮城の金華サバ、富山の氷見寒ブリなどが有名ですよね。

実はイサキにもブランド物があるのです。その名も値賀咲ちかさき

値賀咲は長崎県のイサキで、なんと撒き餌を一切使わずに一匹一匹手釣りで獲っているのです。

そして釣り上げた直後、丁寧に活け〆を行うなど品質には細心の注意が払われています。

その為値賀咲は鮮度抜群で身がしっかりと締まっており、撒き餌を使用した際の特有の生臭みが非常に少なくなっています

気になるお値段は1kgあたり約2500円。イサキの平均的な値段はだいたい1kgあたり1500~2000円くらいなのでちょっとお高め。

しかし味は全然違うみたいですよ。何より個体差で外れがないっていうのが良いですよね。

塩焼きならともかく、イサキを刺身で食べる際は「値賀咲」を選んでみてはいかがでしょうか。

イサキの栄養素

イサキは他の魚が脂の乗りにくい夏に脂肪分の多い魚です。

イサキの脂にはイワシやサバで有名なDHAIPAなどが豊富に含まれています。

DHAやIPA は動脈硬化の進行を遅らせ、脳卒中や心筋梗塞などの生活習慣病を予防する効果が期待できます。

また、イサキには骨や歯を丈夫にするビタミンDも豊富に含まれています。

ビタミンDは脂溶性なので脂の多いイサキとの相性は抜群。イサキの脂はめちゃめちゃ健康にいいようですね。

実食!

旬のイサキは全身に脂がしっかり乗っており、特に皮目は脂でテカテカです。

身はコリコリと適度な弾力があり、噛めば噛むほど旨味があふれてきます

一日熟成したイサキは前日より格段に旨味が増しており、醤油なしでもご飯が進むほどでした。

やはり皮目に旨味も脂も多いので炙って食べるのが一番でしたね~。

魚の便利帳記入

では28種類目を記入致します。※魚の便利帳300種全部食べようという設定です 。

では次回、「まるで爬虫類!ワニのような顔をした八角という魚 ~旬・栄養素・捌き方~」です。

お楽しみに~

麦わら帽子出典:麦わら帽子 png from pngtree.com

記事を書いている人
kozu@soichiro

魚好き。見るのも釣るのも捌くのも食べるのも。
色んな珍しい魚を食べていると突然「魚好きを増やしたい」と思い立ち、ブログや魚会を開き密かに活動中。
師匠は「気まぐれクックかねこさん」(ただの視聴者です)
みんな、魚たべよ!

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