どうも、コウヅです。
今回は白ミル貝と本ミル貝を買ってきました。
一般的に売られているいわゆる「ミル貝」はだいたいが白ミル貝で、僕がよく行く「回っているお寿司屋」はほぼ間違いなく白ミル貝を使用しています。
一方本ミル貝と呼ばれる貝は「回らないお寿司屋」に行かなければ食べられないような高級品です。後で詳しく説明しますが、高級な理由は単価が高いという事だけでなく白ミル貝に比べて「可食部が少ない」や「下処理が手間」といった理由があります。
そんな庶民的な「白ミル貝」と高級「本ミル貝」の違いをさまざまな視点から解説していきます!
余談ですが、約一年前に白ミル貝の記事で「いつか本ミル貝と白ミル貝を食べ比べてみたいです」的な事を言っていたので、今回それが実現できて実は結構感動しています。(白ミル貝記事参照) 船橋市場さんありがとう!
見た目の比較
まずは見た目の比較。上が本ミル貝で、下が白ミル貝です。
なんかちょっとはみ出てるとことか、フォルムは似てなくはないですけど、控えめに言っても一瞬で見分けはつきますね。
並べて比較した時の第一印象は「縮こまったあれ」と「元気なあれ」という感じでしたね。
色々と違いはあるのですが、まずぱっと目に入るのは「はみ出ている部分の長さと色」ではないでしょうか。
このはみ出ている部分は「水管」と言い、白ミル貝、本ミル貝共に刺身で食べるメイン部分です。
貝殻の中身は(生では)ほぼ食べないんです。そう考えると本ミル貝めちゃくちゃ歩留まり悪いですよね(全体の中で食べられる部分が少ないという意味)
貝殻に注目してみると本ミル貝の方が白ミル貝に比べて一回り大きく厚みもあります。
また、本ミル貝は水管が出ている方の貝殻に藻が少し付いているのに対し、白ミル貝は全体的に白くてピカピカです。
この違いは水管の長さが大きく関わってきます。
どちらの貝も浅瀬の砂地に水管を上に向けた状態で埋まって暮らしています。
白ミル貝の水管は長いので本体はかなり深いところまで埋まって水管だけちょっと出ているという状態になっています。
一方本ミル貝は水管が短いので貝殻の先もちょっとだけ出てしまっている状態で生息しています。
なので本ミル貝にはちょっと出ている貝殻に藻が付き、砂の中に完全に埋まっている白ミル貝は貝殻がピカピカなのです。
触って比較
白ミル貝と本ミル貝を触って比較してみると…感触は全っ然違います。
水管を触る
まずは水管部分。見た感じでも分かると思いますが本ミル貝は水管部分がとてもざらざらしています。
一方白ミル貝の水管はつるっつるです。
ちなみに今回の個体はキレイに掃除されていますが、本ミル貝のざらざらした水管部分の先端には海松(ミル)という海藻をくっつけている事が多いそうです。
その様子が「海松(ミル)を食べているようだ」ということから「ミルクイ(本ミル貝の正式名称)」と呼ばれるようになったんだとか。
また一つ、いらない知識が増えましたね(笑)
貝殻を触る
次に貝殻を触ってみると、これもまた全然違うんですよね。
本ミル貝の方は貝殻の厚みがかなりあってとても固く頑丈です。手で割るのはまず不可能な方さでした。分かる方には分かると思いますが、ホッキ貝の貝殻によく似た感触ですね。
一方白ミル貝の貝殻はめちゃめちゃ薄くて脆いんです。そんなに力を入れなくてもパキッと手で簡単に割ることができました。こんなに脆い貝殻は初めてですね。
強いて言えば平貝の縁の最も薄い所に近いような…。例える意味ないくらい分かりにくいですねすみません(笑)
学術的比較
本ミル貝と白ミル貝を学術的に比較してみると、とんでもないことが分かりました。
学術的分類
本ミル貝はマルスダレガイ目バカガイ科オオトリガイ亜科ミルクイ属。白ミル貝はオオノガイ目キヌマトイガイ科ナミガイ属なので…
なんとまっっったくの別種だったのです。
どのくらい別種かと言うと、イワシとホオジロザメくらい別種です(笑)
さらに本ミル貝は白ミル貝よりもハマグリの方が近いという衝撃の事実。
見た感じ似てるからって同じような種とは限らないんですね。
ちょっと面白かったのが、本ミル貝とホッキ貝はけっこう近い種だったんです。
なので触って比較で言った「貝殻の感触が似ている」というのはあながち間違っていなかったという事ですね。
学術的寿命 ※けっこう衝撃
貝はけっこう長生きで、最長寿の貝は500年以上も生きるそうです。
そして本ミル貝の寿命は10~15年程度。
これでも結構長生きだなぁと思ったのですが、白ミル貝はもっととんでもなく長生きでした。
なんと最も長生きな白ミル貝は150歳以上らしいです。150。。。めっちゃ年上。。。
もう白ミル貝なんて呼び捨てしてる場合ではありません。白ミルさん。いや白ジイとでも呼びましょう。
「そんなのどうやって分かるんだよ、デマだろ」と思っている方も多いと思います。
デマかどうかは定かでは無いのですが(定かじゃないんかい)、二枚貝の貝殻にはたくさんの線が入っており、これを「成長線」と呼びます。
その線は木の年輪のように成長と共に増えていき、その情報を基に貝の年齢がわかるようです。
線の数を数えたことはありませんが、確かに白ミル貝は冷蔵庫に1週間放置しても生きているという底知れない生命力の持ち主なので、長寿というのもうなずけます。
そんな長生きできる貝を食べてしまうのですから、白ジイを食べる際は敬意を払って食べましょうね。
食べ比べ
皆さんが一番気にしている(と思う)味の違い!
白ミル貝
白ミル貝の水管はコリコリとした「THE 貝!」といった食感です。(アバウト)
具体的にはアワビに近いですけどアワビよりは気持ち柔らかめという感じです。
味はかなり強めの甘味と旨味があってとても美味しかったです。
ただ独特の風味があり、磯臭さとはまた違った白ミル貝ならではの風味なので好き嫌いは分かれると思います。(私は好きです。)
本ミル貝
本ミル貝は白ミル貝に比べてかなりしっかりとした歯ごたえをしていました。アワビより固いかも。
コリコリ食感が大好きな方は厚めでも良いと思いますが、基本的にはけっこう薄くスライスするのをおすすめします。
味わいは噛めば噛むほどほのかな甘みと旨味が出てきます。
が、白ミル貝に比べると甘さが薄い印象でした。 そしてほのかに磯臭さがあったので好き嫌いは分かれるかもしれません。
僕は全然大丈夫でしたが、ぶっちゃけ白ミル貝の方が旨かったです。
もちろん個体差もあるし個人の好みもあるので一概には言えませんが、僕は下馬評を覆して白ミル貝の方に軍配が上がりましたね!本ミル貝が不味いというより白ミル貝が旨すぎる。
まとめ
今回分かったことをまとめると
・本ミル貝と白ミル貝はぱっと見のフォルムは同じだが、よくよく観察してみるとメインの水管部分も貝殻もかなり違いが見受けられた。
・↑それもそのはず、生物学的にはイワシとホホジロザメくらい違う生物だから。
・白ミル貝は人間よりも寿命が長い。
・本ミル貝は白ミル貝より歯ごたえはあるが、旨味や甘味は白ミル貝の方が強い。
という感じです。
最後まで読んで頂きありがとうございます。みなさんも本ミル貝・白ミル貝を見かけた際は是非食べ比べしてみて、僕が書いた記事の真偽を確かめてみてはいかがでしょうか(きっと好みの差ですよ。。。)
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