大トロ・中トロ・赤身。マグロにはこの3種類しかないとお思いではありませんか?
マグロには、これらメジャー部位を超えるめちゃくちゃ美味しい希少部位が存在するのです。
しかも驚くほど安い。まだ希少部位にプレミアがついていないので、鮮魚店にとっては売りにくい商品として扱われているんです。
この希少部位の美味しさを知っている人からすると、高いメジャー部位なんて無視です。安くて美味しい希少部位に飛びつきます。
そんな超お得なマグロの希少部位を今回は紹介していこうと思います。
マグロの頭肉はほぼ大トロ
まずはマグロの頭肉。
別名「脳天」とも呼ばれており、その名の通りマグロの頭上部、ちょうど脳の上あたりに存在している身です。
見た目でもわかるように、めちゃくちゃ脂がのっています。中とろと大トロの間くらいの脂の量です。
白い線は筋なので、生で食べる際は少しだけ筋っこさが気になるかもしれません。過熱すれば筋は全く気にならなくなるので、半生ステーキのようにして食べるのがおすすめです。
口の中に入れるととろけるような食感と、メジャー部位にも負けない濃厚な旨味。中とろ・大トロ好きにはたまらない一品です。
この頭肉は一匹のマグロ(100kg以上)からおよそ600gしか取れない超希少部位。
しかもこんなに美味しいとなるとさぞかし高いんだろうなぁ~と思いきや驚きの100gあたり300円!!
本マグロですよ!赤身でも倍くらいの値段はします。はっきり言ってお得すぎます。買わない手はないと思いますね。
今回僕はこのマグロの頭肉をステーキにして食べました!
もう焼いてる途中から脂が出てくる出てくる。油なしで焼いたはずのフライパンにしっかりと脂の痕跡が残りました。
外はこんがり中はとろとろの半生ステーキ。噛むとすぐに溶けてしまい、旨味の強い脂が次から次にあふれ出てきます。
控えめに言っても絶品です。
醤油ももちろん合うのですが脂ではじいてしまうので、塩とワサビで食べるのがベストでした。
脂がくどいと感じる方はレモンやすだちなどの柑橘系のものをかけてみるのもありだと思います。
ちなみに頭肉はマグロだけではなく他の魚にも存在するので、ブリや鯛などのかぶと煮、姿焼きを食べる場合は頭肉を見落とさないようにしてくださいね!
もはや肉。マグロのほほ肉
続いてはマグロのほほ肉。
この濃い赤色と所々に入っている筋や脂のさしはどう見ても牛肉。とても魚とは思えません。
鮮度がいいものは生でも食べられるようですが、ほとんどの場合「加熱用」として売られています。
が、加熱用で全く問題ないです。むしろこのマグロのほほ肉は刺身で食べるよりバターとガーリックで焼いてステーキのように召し上がるのが最も美味しい食べ方なんです。
脂はもちろんのっているのですがほほ肉は結構筋肉質な部位で、生で触るとかなり弾力があります。
生で食べると「馬刺し」に近い感じなので、気になる方は一部刺身で食べるのもありかもしれません。
ほほ肉も頭肉同様一匹からとれる量は非常に少なく、100kgのマグロに対してだいたい1㎏くらい。
そんな希少部位なのですが、やはりお値打ちで…
100gあたり350円!お得!!
先ほどおすすめしたガーリックバター醤油
でいただきました。
肉にしか見えませんね(笑)
筋肉質なのに筋っこさが全く無く、お箸で簡単に切れるほどの柔らかさ。
口に入れると香ばしいガーリックと芳醇なバターの香り。噛んだ瞬間にとろけてジューシーな魚汁があふれ出てきます。
高級肉のような旨味と食感に加え、魚の特有のさらっとしたしつこくない脂。これはいくらでも食べられます。。。
希少部位なのでなかなか見つけるのは大変かと思いますが、見かけた際は是非とも食べてみてください!
超珍味。マグロの心臓・肝臓・胃袋
マグロの食べられる臓器
基本的にマグロの臓器で食べられる部位は「心臓・胃袋・腸・肝臓・卵巣・精巣」です。
その中でも今回は心臓・肝臓・胃袋を食べていきます。
一個だけよくわからない臓器があったのですが、それはとりあえずスルーで。知らない臓器は食べちゃダメ。絶対。
臓器の下処理
まず、マグロの心臓と肝は血がたくさん入ってたので一旦血抜きを行います。
どちらも潰れない程度に水の中で何度も軽く握ると、どんどん血が出てきます。肝もカワハギやアンコウと違い結構弾力があるので簡単には潰れません。
ある程度血を出し終えたら両方ともお酒に漬け込んで臭い消しを行います。30分~1時間程度で大丈夫です。
続いて胃の処理をします。
胃は開いた内部のヒダヒダ部分を特に丁寧に洗いましょう。この部分には胃液が付着しているのでその胃液をしっかり洗い落とすことを意識して包丁でしごいたり流水でもみ洗いなどをすると良いでしょう。
これで下処理は完了です。心臓や肝臓は生でも食べられるそうですが、今回は念の為3つともボイルして食べることにしました。
臓器を喰う
ではさっそく食べていきます。味付けはシンプルにポン酢だけで。
まずは心臓です。心臓はコリコリとした弾力の強い歯ごたえで、鳥のハツに似ていました。血抜きをしっかりしていたので臭みは全く無くないです。
しかし、ボイルしすぎたのかあまり味がなかったので、味付けをしっかりめにすると良いと思います。
次に肝。マグロの肝は魚の肝にしては甘味が少なく、ほろ苦い味わいでした。ちょっと意外だったのが、カワハギのようなクリーミーさは無く、噛み応えのあるしっかりした歯ごたえだったことです。やっぱり赤身魚と白身魚は肝の質が違うんですね。
最後は胃袋。胃袋はネギポン酢で食べるとガツ刺しそのものでした。コリコリとした食感がたまらない!ポン酢との相性抜群で、クセも臭みも無くつまみに最適です。
いかがでしたでしょうか。食べてみたいマグロの希少部位は見つかりましたか?
このブログではあまり知られていないホントは美味しい魚の希少部位をたくさん紹介しているので、よかったら別の記事も読んでみてください!
肝好きな人はこの記事なんかおススメですよ!↓
カワハギの肝が美味しいことは有名ですが、マトウダイの肝もカワハギに匹敵する美味しさなんです。マトウダイの肝はナッツのような香りと甘味があり…とここで書くと長くなるので気になる人は是非読んでみてください!
また、マニアックな所だとアカヤガラの肝や卵なんかも食べてみました
赤くて口の長い奇妙な高級魚 アカヤガラ~旬・さばき方・値段~
これが本当にうまかった!特に卵!
ではでは、また機会があればよろしくお願いいたします。
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